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箱根駅伝「山の神」、神野大地さんオススメ
「ハーフなら、ギリいけるかも。」始めやすいだけじゃない、
格別の達成感を得られる東京レガシーハーフマラソン

箱根駅伝の「山の神」として大学を優勝に導き、現在はプロランナーとして活躍している神野大地選手にインタビュー。ハーフマラソンの魅力・楽しさをはじめ、これからランニングを始める人に向けたウェアやシューズの選び方、トレーニング方法、そしてランニングを日常に取り入れることで得られる達成感などについて伺いました。
今、第3の陸上人生がスタートしたところです

昨年、新しい陸上チームのプレイングマネージャーに就任して、今はニューイヤー駅伝の初出場を目指して活動しています。僕自身、東京、パリとオリンピック出場を目指してやってきましたが、その目標には届きませんでした。それで一区切りというわけではないのですが、今の自分に与えられた新しい目標を自分なりに整理して、駅伝をもう1回頑張りたいなと思っています。もしかするとその先にオリンピックに挑戦する道がまた見えてくるのかもしれないですが、第1の挑戦が箱根だとすると、第2の挑戦がオリンピック、そして今、第3の陸上人生がスタートしたという感じですね。
それぞれの挑戦の中で目標は違うにせよ、どれも基本的には新しい挑戦。自分なりにワクワクする挑戦をこれまでもしてきましたし、今回の第3の挑戦も自分自身やってみたいと強く思ったので、これから覚悟を持って、この先にどのような景色が見えてくるのか楽しみです。
始めやすさと高い目標の達成感を得られるハーフマラソン

ハーフは5kmや10kmと違って、ちゃんと練習をしないとフィニッシュまでたどり着けない距離。ただし、「ちゃんと」と言っても練習で20kmを走れということではなく、普段からちょっとした運動習慣のある人だったら、なんとなく3kmや5kmを週に1回とか2回走る、そんなレベルの練習でもいけると思います。ただ、実際にハーフマラソンを走るときつい!きつかった!と感じると思います。でも、それを超えていった時のゴールの景色って、きついことを超えた人にしか見えない景色ですよね。その時に得られる達成感というものは大人になるとなかなか感じづらいものでもあると思うので、そうした達成感や刺激をぜひ感じてほしいなと、強く思います。
メインビジュアルにあるように「ハーフなら、ギリいけるかも。」という始めやすさもあるけれど、でも簡単ではないというところで、ハーフには格別の達成感があると思いますね。始めやすさと高い目標の達成感、そのちょうどいいバランスがハーフマラソンだと思います。
神野大地が走り続ける理由

僕自身、陸上で何度も達成感や喜びを感じてきたからこそ「また頑張ろう」と思ってきました。フルマラソンを初めて走った時、30km過ぎから足も限界になって、フィニッシュラインを超えるその直前まで「フルマラソンはもう絶対に一生走らない!」と思いました。でも、何とかフィニッシュした瞬間、すごく大きな達成感を感じて、その後に悔しさが沸いてきて、その10秒後には「またフルマラソン走ろう」と思っていたんです。
フィニッシュした時の達成感はそれまで出場した大会で感じたものとはまた別の達成感とか、悔しさがあって、すごく新鮮な感覚でしたね。それは市民ランナーの方に聞いても、みなさん同じようなことを言いますよね。「もう二度と走るか!」と思って歩きながらフィニッシュした人も、また次の大会にエントリーしている。(笑)だから、これだけランニング人口は多いんだと思います。本当につらいだけだったら、走っている人はこんなにたくさんいないと思います。
国立競技場を走ることができる特別感

東京レガシーハーフマラソンはコースもすごくいいですよね。走りやすいですし、すごく盛り上がる大会。それにスタート・フィニッシュが国立競技場なので、あの場所を走れるだけでも特別な経験になると思います。最後のランナーがフィニッシュするまで応援してくれる人が必ずいる大会。そうした特別な瞬間を多くの人に感じてほしいなと思います。僕も国立競技場を走ったのは昨年のMGCで経験したその1回くらいで、その時には自分でも特別な思いを感じましたね。
エントリーして、国立競技場のスタートラインに立つまでの間。そしてスタートを切ってから、再び国立に帰ってくるまでに色々なことを経て、やっとたどり着くフィニッシュだと思うんです。そうした簡単ではないことにチャレンジして、それをひとつずつクリアしていくことが大会に挑戦することのすごくいいところかなと思います。
ぜひ形から入って。好きなウェア、シューズを身につけてください

ランニングを初めてする人へのアドバイスとして、まず身につけるウェアは何となく好きなメーカーとか、いろいろなスポーツショップを見て回って、そこで見つけた自分が一番好きなものを身につけるのがいいと思います。ぜひ形から入ってほしいと思いますね。今は男性だったらカッコいいウェアがありますし、女性だったらかわいいウェアがたくさんあります。普段の服装でもたくさんのメーカーや様々な種類の中から自分が着たいと思う服を選ぶじゃないですか。ぜひ同じ気持ちで、これを着て走ってみたいという理由でランニングウェアを選んでほしいですね。
シューズに関しては、走力のレベルによってこのカテゴリーから選んでくださいということはあると思います。それに関してはショップの店員さんからアドバイスを受けていただきたいと思うのですが、そのカテゴリーの中から自分の好きな色とか、ウェアと同じような感覚で自分がいいなと思うものを選んで、走るモチベーションに繋げてほしいですね。
シューズ選びのアドバイス
一つ、注意点があるとすれば、自分の足にピッタリのサイズのシューズは選ばない方がいいと思います。10km以上のレースになると絶対に足がむくんでくるので、長く走るほど爪を痛めてしまうんですね。ですから、僕たちエリート選手はピッタリのシューズでは絶対に走らない。0.25~0.5cmくらい、つま先との隙間を空けるようにしています。
もちろんシューズによって形が違ったり、横幅が広い・狭いタイプなどがあるので、そこは自分で試着してみて、ちょっと余裕のあるサイズを選んでほしいなと思います。また、靴紐に関してもつま先の方はちょっと余裕のある締め方がいいと思います。
神野さんお気に入りのシューズ
東京レガシーハーフマラソン2024のオフィシャルパートナーだからというわけじゃないんですが、僕のおすすめのシューズはニューバランスの「Fresh Foam X 1080」。フワフワする感じで、走っていて気持ちがいいなと感じられるシューズ。僕にとっては、今までいろんなシューズを履いてきた中で一番いいシューズだと思っています。
もう一つはニューバランスの「FuelCell REBEL」。僕は今、この2つをジョギングの時に履いていますね。「FuelCell REBEL」はハーフで1時間半から2時間くらいの走力の人、2時間を超える人は「Fresh Foam X 1080」がオススメです。
まずは週に1回のランニングから

トレーニングに関しては、これまで全く走ってこなかった人はまず週1回からでいいと思います。週1回、1kmでも3kmでも何kmでもいいです。そして次は週2回にして、例えば3kmを2回でもいいですし、週に1回5kmを走れるようになったら3kmと2kmの週2回に分けてもいいと思います。一気に上げるのではなくて、ちょっとずつ走る回数を上げていってほしいなと思います。
その中で一つ、大きなポイントとしては「頑張りすぎない」こと。ランニングって、つい追い込みがちになってしまうんです。どうせ走るんだったらと、最後は息を上げて終わった方が確かにその日の達成感はあると思います。でも、次の練習の腰が重くなる。またあのきついことをやらなきゃいけないのか……と。それだったら3kmを気持ちよく走って、また明日も走りたいなと思うくらいのところでやめる。それが練習を継続する上でのポイント。そこはひとつ、大事な基準にしてほしい部分ですね。
「500m走って、500m歩く」で全然OK!
「1km走って、1km歩く」、「500m走って、500m歩く」。これを何となくトータルで3kmやるとかでも全然大丈夫です。歩くことに罪悪感を感じる必要は全くありません。歩くことで呼吸が整って、また走ろうかなという気持ちになってきたらその気持ちに任せて走って、そしてまたきつくなってきたら、本当にきつくなる手前で歩く。これを繰り返していけば自分のペースも分かってくると思います。
10月まで期間がありますから、夏の暑い間は朝または夜に走ったり、あるいはジムのトレッドミルとかを使って何となく走っていれば、気づいたら10kmぐらいのジョギングは絶対にできるようになります!小学生が足し算できるようになるのと同じくらい(笑)、そんなにハードルは高くないですよ。
自分の人生をより良く、そして充実させるために

ランニングは年齢、性別、レベル問わず誰しもが始められるもの。そして、誰しもが少し頑張ったら自分の成長を分かりやすく実感できるところがランニングのいいところ。そのような経験をぜひたくさんの人にしてほしいなと思います。
ハーフマラソンはフルマラソンとは違って、めちゃくちゃ練習をしないといけないのかというと、そうではないですし、といって簡単かと言えば簡単ではない。その一番絶妙なラインだと思います。自分の人生をより良く、そして充実させるためにぜひランニングを日常に取り入れてほしいと思っていますので、そのきっかけとして東京レガシーハーフマラソンにエントリーしていただければと思っています。ランニングをすれば本当に人生は楽しくなりますよ。
